昨年12月以降、更新できていませんでしたが、その後の韓国ロッテグループの経営状況は悪化の一途をたどり、深刻さがより顕著になっています。
このような状況についてロッテグループの創業家の一人として非常に強く憂慮しています。おそらくロッテグループの社員の方々もあまりこのようなニュースについてきちんと知らされたり、説明を受けたりすることもないものと思われますので、日本のロッテグループ関係者の皆様にも韓国ロッテグループの今の状況についてどのように報道されているかをお知らせしたいと思います。
非常に多くの報道がなされていますので、今後何回かに分けて取り上げていきます。
まず一つ目はこちらです。
韓国ロッテグループのあまりの業績の悪さから、韓国ロッテグループの中核的な持株会社であるロッテ持株は、今年8月から「非常経営体制」を宣言しました。
このような宣言は、ロッテグループ自らが非常事態であることを認めるものとして、却ってグループの信用を傷つけるのではないかと危惧されますが、そのようなことも言っていられない状況と判断した可能性があります。
■「非常経営」宣言したロッテ持株…重光昭夫会長も「リバランス」に乗り出すか
2024年8月2日 インサイトコリア
https://www.insightkorea.co.kr/news/articleView.html?idxno=206558
- 韓国のロッテグループは、景気低迷への対策としてロッテ持株が非常経営体制を導入し、系列会社支援に重点を置くことを決めました。特にロッテ免税店やロッテケミカルは今年下半期の経営環境悪化に備え、経費削減や人員調整などを実施しています。
- ロッテ持株の今年第1四半期の別途基準収益は改善したものの、連結基準での収益性は悪化し、連結純利益も赤字に転じました。主力の化学・流通部門の業績が振るわず、ロッテケミカルは原油高で1兆ウォン以上の赤字を出し、経費削減策を導入しています。
- 会長の重光昭夫氏は、非常経営体制のもとで経営目標達成と成長を訴え、既存事業の競争力強化、グローバル事業の収益性確保、高付加価値事業への拡大を強調しました。ロッテグループは下半期も緊縮経営を継続し、場合によっては週6日勤務体制も視野に入れるなど、全体での危機感が高まっています。