【号外】ロッテの非常経営体制
ロッテワールドタワーまで銀行担保に
2024.11.29

韓国ロッテグループが宣言した「非常経営体制」について韓国での報道を紹介してきましたが、驚きのニュースがありましたので、号外として紹介します。

 

報道によると、韓国ロッテグループの中核会社の一つであるロッテケミカルは、10月21日に公募社債の財務制限条項に抵触し、期限利益喪失事由が発生したと伝えられていました。

 

そうした中、債権者集会が開かれることになっていましたが、そのロッテケミカルのために韓国ロッテグループのシンボルとも言えるロッテワールドタワーを銀行担保に入れたと報道されました。

ロッテワールドタワーは、創業者である重光武雄の悲願でもあっただけに、銀行担保になったことに私も大変衝撃を受けると同時に非常に心配しています。

■ロッテ、ワールドタワーまで担保に出した

2024年11月27日 毎日経済

https://www.mk.co.kr/news/business/11179864

 

  • ロッテグループは、信用危機に陥ったロッテケミカルの社債の信用度を向上させて満期延長を行うため、ロッテワールドタワー(価値6兆ウォン以上)を銀行に担保として提供しました。
  • ロッテワールドタワーは、韓国のランドマークであり、グループのシンボルであるロッテワールドタワーを担保として提供するという超強硬手段をとったのだ。
  • ロッテケミカルは一部社債で財務特約を満たせず、期限利益喪失(EOD)事由が発生したことを受け、ロッテケミカルは来月12月19日に社債権者集会を開催して関連内容を議論する計画です。
  • さらにロッテグループは、系列会社の不採算事業の整理に着手。ロッテ百貨店は業績が低調な10数店舗を中心に売却・閉店を含む整理を検討しているほか、ロッテヘルスケアは個人向け健康管理プラットフォーム「キャズル」を発売1年余りで終了することを決定。ロッテグループはロッテヘルスケア事業の事実上撤退の手続きを進めています。
  • また、28日には役員の定期人事を実施予定で、役員の大規模な入れ替えが予想されています。ロッテグループは昨年12月の人事では60代の系列会社代表8人を退陣させたのをはじめ、14人の代表を交代させていて、これはロッテ持株を含む38の系列会社のうち3分の1以上を変えたことになります。