ロッテグループが年末恒例の役員人事を公表しました。
報道によると、ロッテ持株を含む37の系列会社において21名のCEOを交代させたとのことです。
これらの役員人事の中にはロッテケミカルなどを率いていたイ・フンギ社長が責任を取って辞任するとのことで、これはイ社長がロッテ持株会社の経営革新室長在任時に推進したM&Aの不調やロッテケミカルなどの不振に対する責任を負った形と報じられています。
グループの中のある会社だけが業績不振であれば、その個別の会社の経営者の責任だと思いますが、一方で、グループの多くの会社で業績が低下していたり、グループ全体が業績不振に陥っている場合は、個別の会社の経営者の問題ではなく、グループ全体の経営方針や戦略が問題であるはずです。このことはこれまでも様々な機会で繰り返しと指摘してきました。
しかしながら、これまでずっと本来責任を負うべき経営トップの経営責任を全く顧みずに曖昧にしたまま、ナンバー2を辞めさせるといった責任転嫁が行われてきました。今のような状況で、外部の目から見れば、誰の責任であるかは明白です。今のロッテグループは残念ながら、このような明らかなことを経営トップに直言することができない組織になってしまっていると思います。
■ロッテ、「CEO21人交代」高強度刷新人事 重光聡副社長昇格
2024年11月28日 MTN
https://news.mtn.co.kr/news-detail/2024112814053289487
- ロッテグループは11月28日、ロッテ持株を含む37系列会社の取締役会を開き、2025年の定期役員人事を実施したと明らかにした。役員規模を13%縮小し、CEOの36%を交代させるなど過去最大規模の役員人事を実施した。
- 化学事業では、これまでロッテケミカル群を率いていたイ・フンギ社長は、ロッテ持株会社の経営革新室長在任時に推進したM&Aやロッテケミカル群の業績不振に対する責任を負って辞任する意向を明らかにしたという。
- 重光昭夫氏の長男である重光聡氏は、ロッテ持株会社の未来成長室長から副社長に昇進。
- 流通・サービス事業では、ホテルロッテなどの代表取締役を刷新。