ロッテホールディングス定時株主総会のご報告④
ロッテホールディングス設立以来初の最終赤字転落
2021.08.25

6月26日に開催されたロッテホールディングスの定時株主総会のご報告その4です。

 

ロッテグループの多くの役職員たちにとって、最も関心のあることの一つだと思いますが、ロッテホールディングスの業績悪化が顕著になっています。

 

今回の定時株主総会の招集通知では、2021年3月期のロッテホールディングスの連結損益計算書において、売上高は、前年の6兆2,892億円と比べて約20%減の5兆498億円、最終損益に関しては、ロッテホールディングス設立以来初となる1,000億円超の巨額純損失を計上していることが明らかになりました。

 

株主の手元に届いているロッテホールディングスの連結貸借対照表と連結損益計算書について、多くのステークホルダーの方々のご判断に資するため、その内容をこちらに掲載します。

 

【連結貸借対照表】

【連結損益計算書】

これほどの業績悪化は、70年以上のロッテの歴史の中で初めてと言っても過言ではありません。連結ベースでの業績は、主に韓国ロッテグループの影響を受けて赤字転落しているものですが、以前このブログでもご紹介しましたとおり、韓国ロッテにおける業績不振はコロナ禍による一時的なものではなく、ロッテの未来をつくるための経営が行われてこなかった結果だという指摘もされています。

ロッテの未来をつくるということ -韓国での報道記事より-

2021.02.03

 

先週、ロッテに関するとても衝撃的な見出しのニュースを目にしました。

韓国の有力紙「朝鮮日報」が報じた「ロッテの悩みが深まっている」と指摘する記事です。

このような状況に対して、経営責任を取るのではなく、高額の配当・役員報酬が支払われるなどコーポレート・ガバナンスの観点からは理解し難い対応が行われています。今回のロッテホールディングスの定時株主総会においても、このような惨憺たる業績にも関わらず、退任する2名の取締役に対して、ロッテグループ最大功労者である創業者の退任時よりも遥かに高額な退職金の支給が議案として出され、可決されてしまっています。

このような規律のないお手盛りが許されるべきことなのか、考えるまでもなく明らかだと思います。

 

なお、ロッテホールディングスの業績動向については、株主のみならず、ロッテグループの役職員・関係者にとっても非常に関心の高い事項だと思いますので、今後も取り上げていきたいと思います。